ブログのコメント欄から「記憶術全史」という本が最近出版されていて、それが面白いとの貴重な情報をいただきました。
これには記憶力日本チャンピオンの平田直也さんもすぐに反応(笑)
年末に『記憶術全史』読もうかな。
— 平田直也 (@nandemo_oboeru) 2018年12月28日
タイトルだけでもメモリーアスリートの心をくすぐられますね。
私も早速注文してみることにしました。
どんな本なのか全く予備知識もないまま注文したのですが、
届いてみて最初に感じたのは、思ったよりもかなり分厚い!
ページ数は348ページで、厚さを測ってみるとおよそ2.1㎝でした。
全8章で構成されています。
参考までに目次を載せておきますね。
- プロローグ:ムネモシュネの饗宴
- 第1章:記憶術の誕生
- 第2章:ルネッサンスの記憶術
- 第3章:忘却術とイメージの力
- 第4章:天国と地獄の記憶
- 第5章:饒舌なる記憶
- 第6章:テクストの中の宇宙
- 第7章:混沌の森から叡智の苑へ
- 第8章:記憶術の黄昏
- エピローグ:終わらない宴
記憶術の知識の整理にもなる
タイトルからして記憶術の歴史についてつらつらと書かれたようなものを想像していたのですが、序盤では記憶術の仕組みや特徴についても書かれています。
「場所」と「イメージ」と「秩序」のいわゆる記憶術三原則 (23Pより抜粋)
場所とイメージの重要性は重々承知していましたが、それに「秩序」も加えて記憶術三原則って言うのか~とか読みながら、記憶術に関する知識の整理にもなっています。
HiRo
「場所の設定」とか「イメージの作成」といった記憶術の基本的な部分についても書かれているのですが、すでに記憶術についてある程度知識がある人を対象に書かれていると思うので、良い意味で無駄な説明とかが省かれていて、一つ一つの項目の内容が濃厚なので、読んでいて心地よさも感じます。
読みながらついつい「うんうん」「そうそう」と独り言をつぶやいてしまうくらい、納得や理解や共感が得られます。
忘却術について書かれているのも面白い!
3章には忘却術についても書かれています。
記憶したイメージがなかなか消えない場合の対処法みたいなものも書かれていて、そこがけっこうおもしろかったりします。
簡潔に書くとこのようにするといいそうです。
- 猛烈な嵐をぶつける
- 清掃人が部屋中のイメージをほうきでかき集めて捨てさる
それでもイメージがしぶとく記憶にこびりついている場合はどうすればいいか?
その方法についても書かれているのですが、それがなかなかショッキングな内容だったりします(笑)
ここはネタバレするよりも、実際に読んでもらった方が面白いと思います。
記憶の宮殿ももちろん登場するよ!
記憶の宮殿ももちろん登場します!
どういった場所を選べばいいのか、といったことにも触れられています。
HiRo
今日届いたばかりでまだ読んでいる途中なのですが、予想をはるかに上回る面白さです!
年末年始はじっくりこれを読もうと思います。