数字記憶とは?100桁の数字もたったの1分で覚えるテクニック
前回は数字記憶がどんなものかについて説明しましたが、数字記憶を行うためには、下準備として数字をイメージに変換しておかなければいけません。
数字をイメージに変換すると言っても、何をすればいいのか、どうやればいいのか、戸惑う人も多いと思います。そこで今回は数字をイメージに変換するテクニックについて詳しく説明していきます。
Major System
海外の記憶アスリートたちの多くは(主に英語圏)、Major Systemと呼ばれる方法を使って数字をイメージに変換していきます。
- 0…s, z
- 1…t, d, th
- 2…n
- 3…m
- 4…r
- 5…l
- 6…j, ch, sh
- 7…c, k, g, q, ck
- 8…v, f, ph
- 9…p, b
このような具合に数字ごとにアルファベットが割り振られており、まずはこれを覚えておかなければいけません。そして2桁の数字をこの音に基づいてイメージとなる単語を決めていくのです。
例えば74なら「c」と「r」でcarとしたり、19なら「t」で「p」でtapeといった具合です。数字にアルファベットを割り振って、ゴロのように利用するのです。世界記憶力選手権に出場している選手たちの多くもこのMajor Systemを利用しています。数字を見た瞬間に数字からこれらのイメージに変換できるようにトレーニングをしているのです。
ゴロの強みを活かす
しかし私たち日本人はこれを利用する必要はありません。日本語にはゴロという便利なものがあります。794という数字をみれば「泣くよウグイス平安京」と反射的に頭に浮かびますし、4649と並べば「よろしく」と読みたくなります。ゴロを利用することで、数字からイメージへも素早く変換できるようになります。日本語のゴロの強みを活かしましょう!
2桁の数字を100個のイメージに
ゴロを活かすことが分かったら、次は数字にそれぞれのイメージを割り当てていきます。数字は2桁ごとに区切り、00~99までの全部で100個のイメージに変換していきます。ゴロを利用してまずは00~99までの100個のイメージを一つ一つ決めていきましょう。
Excelでも手書きでも構わないので、100マスの表を作り、そこに一つ一つ埋めていくとよいでしょう。
ゴロを利用して変換していると、すぐに浮かぶものもあれば、なかなか浮かばないものもあると思います。例えば83なら「ハサミ」、87なら「花or鼻」、33なら「耳」といった具合にすぐ浮かぶものもあれば、ゴロが作りにくいものもあると思います。そんな時はこちらのサイトを参考にしてみてください。
またゴロはある程度自由度を持たせた方が作りやすいです。数字を音読み、訓読みにするだけでなく、英語読みにしてみたり、中国語読みにしてみたりと、自分で分かる範囲でアレンジを加えてみることでゴロも作りやすくなります。まずは100個の変換表を完成させてみましょう。
イメージのしやすさをチェック
ゴロを利用して100個のイメージ変換が完成したら、次は一つ一つイメージがしやすいものかを確認していきましょう。大事なのはイメージの描きやすさです。これから数字記憶をしていく上で、ここで決めたイメージが何度も登場してくることになります。数字を見た瞬間にパッとそのイメージが浮かんでくるようになるのです。できるだけ親しみやすいものを選んでおきましょう。
自分好みにカスタマイズ
ここではゴロをお勧めしましたが、もちろんゴロ以外の方法でも構いません。トランプからイメージに変換した時のように、規則性を持たせて並べてもかまいませんし、自分の好きな物を順番に並べていっても構いません。いろいろと試しながら自分が一番イメージしやすい方法を採用すればいいのです。Major Systemもゴロもあくまでその一例にすぎません。
それにここで決めたイメージをずっと使い続ける必要もありません。しばらく使ってみて、しっくりこなければどんどん変更していけばいいのです。使っているうちに自分に合ったものが見つかってくるでしょう。私も何度も変更を重ねていますし、同じ数字に何種類ものイメージを持たせているものもあります。自分流にどんどんカスタマイズしていけばいいのです。数字をイメージに変換するこの過程も、面倒くさがらずに、ぜひ楽しむようにしてみてください。
HiRo