- 記憶の宮殿って何なの?
- 覚えるのに役立つらしいけどどんなもの?
- 聞いたことはあるけど、詳しくは知らない
こんな方も多いと思います。そこで今回は記憶の宮殿とはどんなものかを説明いきたいと思います。
場所法、座の方法、ジャーニー法とも呼ばれている
まず「記憶の宮殿」という名前ですが、 英語では「Memory Palace(メモリーパレス)」や「Mind Palace(マインドパレス)」と呼ばれています。また「場所法、座の方法(Method of Loci)」や「ジャーニー法(Memory Journey)」とも呼ばれています。呼び方は様々ですが、どれもやることは同じです。
個人的には「記憶の宮殿(Memory Palace)」という呼び方が気に入っています。ブログのタイトルにしているくらいですからね!
HiRo
ですので、ここでは「記憶の宮殿」と呼んでいますが、場所法、座の方法、ジャーニー法、どれも同じものを指していると思ってください。
場所の記憶を利用して長期記憶にする方法
物の場所を覚えるのは得意
では記憶の宮殿とは具体的にはどんなものなのかといいますと、
・場所を思い浮かべ、そこに記憶したい対象を置く方法である。
・人間は例えば他人の家に行った場合でも、どこに何があったかは比較的よく覚えており、その性質を利用する。
・場所の記憶は動物にとって重要なため、長期記憶に保存されやすい性質を持っている。
Wikipediaより一部抜粋しましたが、まさにこの通りです。この3行に全てが詰まっていると言えるでしょう。
まぁ、この通りなんですけど、なかなかピンと来ないと思います。そこで・・・
場所の記憶を利用する
ちょっとイメージしてもらいたいのですが、よく行くスーパーやコンビニを思い浮かべてみてください。ペットボトルの飲み物はどこに置いているか覚えていますか?ではポテトチップスはどこですか?カップ麺はどこですか?
大体の場所を覚えていませんでしたか?
もう少し続けます。
卒業してずいぶん経ったかもしれませんが、小学校や中学校の様子を思い浮かべてみてください。体育館はどこにありましたか?靴箱やプールの場所は?もう何年、何十年も足を踏み入れていないのに、どこに何があったか覚えているのではないでしょうか?「グラウンドには鉄棒があったな、たしかウサギ小屋もあったな」とか、場所のイメージが浮かんできませんでしたか?
よく行く場所だけじゃありません。旅行先で泊まったホテルの様子、おじいちゃん、おばあちゃんの家の様子、初めていったコンサートや球場の様子、頻繁に訪れたわけでもないのに、思い出そうとすれば、その状況が浮かんでくると思います。
そうなのです、人は場所を覚えるのが得意なのです!記憶の宮殿とは、まさにこの性質を利用する記憶法なのです。
古くから伝わる記憶法
古代ギリシア時代から伝わる方法
そしてこの記憶法の歴史はとても長いのです。2500年前古代ギリシアのシモニデスが開祖とも言われており、シモニデスは宴の座席の位置とそこに座っている人を正確に覚えていたそうです。
また紙が貴重で、印刷技術も発達していない頃はこの記憶法を利用して多くの書物を記憶していたそうです。
今もなお使われて続けている
さらにはこの方法は今もなお使われ続けています。世界記憶力選手権というのをご存知でしょうか?ランダムにならんだ数字やトランプや単語などをどれだけ記憶できるかを競う、記憶力の世界大会が毎年行われているのですが、これに参加している選手たちも記憶の宮殿を利用しているのです。
超人のような並外れた記憶力を持つ彼らも、「記憶の宮殿」をベースとしています。ランダムに並んだ数字を記憶する時も、シャッフルされたトランプを記憶する時にも、ベースとなるのは記憶の宮殿です。記憶の宮殿を利用することでたくさんのことを順番通りに記憶することができるのです。
数字やトランプを記憶する方法はこちらに書いています。
数字記憶とは?100桁の数字もたったの1分で覚えるテクニック
記憶の宮殿の効果は実証済み!
古くから伝わり、今もなお使われ続けているというのは、それだけ効果があるからです。世界記憶力選手権に出場する選手たちも使っています。もちろんチャンピオンだって使っています。彼らも記憶術を駆使し、そして日々トレーニングをすることでたくさんのものを記憶することができるのです。
記憶の宮殿を使うことで記憶力を増強し、脳の機能を高めるという研究結果もでています。記憶の宮殿の効果はすでに証明され続けているのです。これを利用しないのは実にもったいないです。
あなたも記憶の達人になれる!?
記憶力に自信がもてる
記憶の宮殿を利用することであなたも記憶の達人になれるかもしれません!
「記憶するのが苦手」
「歳とともに記憶力が落ちた。」
そんな風に思っている方も、記憶の宮殿を利用することで、記憶に自信が持てるようになります。記憶するのが苦手なのではなく、今まで単に記憶の仕方を知らなかっただけかもしれません。
私自身も記憶の宮殿と出会い、記憶の宮殿を作り上げてからは記憶力が飛躍的にアップしました。1組のトランプを1分以内で記憶したり、1分以内に80桁の数字を記憶したりもできるように、記憶力に自信がもてるようになりました。
これもベースとなっているのは記憶の宮殿です。
HiRo
誰でも簡単に使える
さらに記憶の宮殿は誰でも簡単に利用することができます。記憶の達人だけが使うものではありません。やり方さえ知っていれば今すぐにでも使えます。コツがつかめてくると、記憶をするのがとても楽しく感じられるようになってきます。
「その記憶の宮殿は何をすればいいの?」
「どうやって記憶の宮殿を作ればいいの?」
そんな風に興味を持ってくれた方の為に、次回は「記憶の宮殿の作り方」を詳しく説明していきます。
いつも、楽しく見させてもらってます!大変役に立つ情報、ありがとうございます!
質問があるのですが、宮殿を地図の記憶に応用する方法はありませんか?地図を覚える手段を思い付かなくて。アドバイス、よろしくお願いします!
原田さん
面白い質問ですね!
地図の覚え方なら全米記憶力チャンピオンのネルソン・デリスさんの「アメリカ50州の覚え方」がわかりやすくて参考になると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=P0hKV-nASpE
こんな風に地図の形や地名の発音などから印象に残るものを探し出して記憶するのが初心者でもやりやすい方法だと思います。
あとは記憶の宮殿が使える方なら、イメージ力があって位置関係にも強いと思うので、地図自体をそのまま記憶の宮殿のような「場所イメージ」として利用することも可能だと思います。
地図のイメージを思い浮かべて、そこに地名・国名など記憶したいものをペタペタと貼り付けていく感じです。地名をイメージ化するのが難しい場合は、そこの名産品とかに置き換えるといいでしょう。位置関係を意識すれば記憶の宮殿と同じような感覚で使えると思います。
あとは単に場所と地名を一致させるだけでよいのなら、時計回りとか適当に番号を振って、その順番通りに記憶の宮殿に並べて記憶するってのもアリだと思います。
参考になりましたら幸いです。
さっそくの返事、ありがとうございます!まずは実践してみます!記憶の宮殿は、以前から少し使えてはいるのですが、応用がなかなか難しくて四苦八苦してたんです。地図への応用、楽しみながらやってみます。ありがとうございました!
記憶の宮殿を何に、どんな風に活かしていくかを見つけていく過程にも面白みがあると思いますので、ぜひ楽しみながらやってみてください。