世界記憶力選手権って知ってる?
記憶力を競う大会がある
記憶力を競う大会があるって知っていますか?
数字、トランプ、人の名前、単語、年表など、計10種目の競技があり、どれだけたくさん記憶できるかを競う大会があるのです。
イギリス発祥の競技で、日本ではまだまだマイナーですが、世界では40か国以上で大会が開催されているのです。
そんな記憶力の大会は、世界記憶力選手権(World memory championship)という名称で毎年世界大会も開催されています。1991年から行われていて、実はけっこう歴史もあるのです。
「メモリースポーツ」という脳のスポーツ
この記憶力を競う競技のことをメモリースポーツと呼び、実はスポーツの一種なのです。
競技自体はどれも体を動かしたりすることなく、椅子に座って机に向き合いながらひたすら記憶していくという、見た目はすっごく地味なんですが、これでもスポーツの一種なのです。
HiRo
競技を行う人をメモリーアスリートと呼ぶ
そしてこの競技を行う人はメモリーアスリートと呼ばれています。
じっと椅子に座っているだけなのに、アスリートなの?と思う人もいると思いますが、これがなかなかキツイんです!
実際にやってみないと想像がつきにくいかもしれませんが、ずっと記憶し続けるのもなかなかハードなものです。脳のスタミナはもちろんのこと、体力もかなり必要となります。
特に世界選手権にもなると、3日間かけて朝から夕方まで競技を行っています。
脳だけでなく体のコンディションも整え、集中力を持続させるようにうまく栄養補給をする必要もあり、スタミナや体力、気力も必要となります。
そこにはまさにアスリートと呼ぶのにふさわしいくらいの戦いがあるのです!
今年の世界記憶力選手権はジャカルタで開催
そんなメモリースポーツと呼ばれる記憶力の大会ですが、今年の世界記憶力選手権は12月1日~3日の3日間にかけてジャカルタで開催されました。
世界各国から国を代表する選手たちが100名以上集まるそんな大会に、私も参加してきましたので、その様子についてお伝えしていこうと思います。
世界中から記憶の達人が大集合!
世界記憶力選手権には一体どんな人たちが参加していると思います?
メガネをかけたガリ勉くんみたいな人や、根暗なオタクっぽい人をイメージされる方もいると思いますが、実際には全然そんなことはありません。
メモリーアスリートと呼ばれるだけあって見るからにスポーツマンのような体型をしている人もいますし、イケメンもいますし、綺麗な女性だっているんですよ!
どんな選手たちが参加しているのかを少し紹介していきますね。
世界記憶力選手権3連覇中の「Alex Mullen選手」
世界記憶力選手権で2015年、2016年と2年連続チャンピオンに輝き、そして今回のジャカルタでの選手権でも優勝したAlex選手。
今回の世界選手権では1組52枚のトランプを15.61秒という速さで記憶し、自身のもつ世界記録を更新しました。
たったの15.61秒で52枚全てを記憶するんですよ!凄いなんてものじゃないですね。
アメリカのFOXチャンネルで放送されたSUPER HUMANにも出演し、トランプ記憶を披露しています。
他にもランダムに並んだ数字の羅列を5分間で568桁記憶するなど複数の世界記録をもっています。
実力もすごいのですが、見ての通りイケメンです!
トランプの種目で世界記録を出した後は会場が沸き上がり、Alex選手の元には記念撮影やサインを求める人たちであふれかえっていましたが、一人一人に丁寧に応えていてとってもナイスガイでもあります。
HiRo
IKEAの人間カタログとしても有名な「Yanjaa選手」
この人を紹介するには、言葉で説明するよりも、この動画を見てもらった方が早いと思います。
ご覧の通り、IKEAのカタログを隅から隅まで、どこに何があるか、詳細に記憶しているのです!
人間カタログとしても話題になり、日本語のサイトでも紹介されています。
まさに『人間カタログ』!2018年版IKEAカタログを完璧に記憶する女性が話題に
絵文字の並びをどれだけ記憶できるかってチャレンジもしてます。
Yanjaa選手は語学も堪能で日本語も多少はできるようです。
Memory Leagueというオンラインで記憶力を鍛えるサイトがあるのですが、以前にそこで対戦することになり、コンタクトをとらせてもらったのですが、その時も日本語交じりの文章を書いてきてくれました。
HiRo
国際大会で多数の優勝、TEDにも出演「Simon Reinhard選手 」
国際大会で多数の優勝回数を誇り、世界選手権でも2度の2位、3度の3位の実績を持つドイツの選手です。
TEDにも出演しています。
このTEDのスピーチの中でも記憶するには「場所」を記憶のトリガーとして、場所と上手に結びつけることが大切だと述べられています。
私が「記憶の宮殿」としてこのブログの中で紹介しているものですし、記憶の達人たちもみなこの方法を利用しています。
記憶の細かなテクニックは選手それぞれ違いますが、その根底となるのは「記憶の宮殿」なのです。
メディアのインタビューに答えるSimon選手。
全米記憶力選手権で4度の優勝を果たした「Nelson Dellis選手」
全米記憶力選手権で4度優勝しているNelson選手もTEDに出演しています。
彼もこのスピーチの中で場所を利用した記憶法を紹介しています。実際に会場を使って5つの場所を決めて、そこに2つずつ物のイメージを並べていき、10個のものを記憶する方法について説明しています。
私もまさにこんな感じで記憶の宮殿を利用しています。こんな感じで場所を決めて、そこにイメージを並べていく。やっていることは凄くシンプルです。
あとは彼がいうように「Visualization」が大切ですね。記憶したいものをいかにイメージとして描けるか、これがうまくなればイメージとして記憶も残しやすくなります。
私は今まで記憶力競技について誰かに教わったりすることもなく、ずっと独学でやってきているのですが、彼の動画やブログはよく参考にさせてもらっています。
HiRo
そんな師匠でもあり、憧れの存在の一人でもあるNelson選手が、なんと右前方の座席に!
「近くにNelson選手がいる!」と思うだけでソワソワしていました(笑)
彼は登山家としても有名で、見るからにアスリートという体型をしています。近くで見るとすごく迫力があってめちゃめちゃかっこよかったです!
SUPER HUMANにも出演した「John Graham選手」
John Graham選手もSUPER HUMANに出演し、ランナーたちの名前だけでなくゼッケンの色と番号も記憶するというのを披露しています。
美人姉妹として有名な「Narmandakh選手」
メモリースポーツ界では美人姉妹として有名なモンゴルのNarmandakh姉妹。
二人揃って世界ランクトップ10に入る実力の持ち主であり、その上美人で、彼女たちも写真撮影を求める人がたくさんいました。
2012年の世界チャンピオン「Johannes Mallow選手」
2012年の世界記憶力選手権のチャンピオンであり、2位にも3度輝くなど、世界記憶力選手権での上位の常連です。
もう何年も前ですが、NHKの「ワンダー×ワンダー」という番組で世界選手権でのJohannes選手の様子が放送されていたので、ご存知の方もいると思います。
そんなJohannes選手とはたまたま帰国の便の時間が近かったので、一緒に空港まで向かうことになり、空港でお見送りすることができました!
HiRo
挙げればきりがないくらい各国を代表するすごい選手たちが参加されています。
そんな記憶の達人たちが集まる世界記憶力選手権って、
「一体どんなことをやるの?」
「どんな雰囲気の中行われているの?」
と疑問に思うこともあると思います。
それらについてはまた別記事で詳しく書いていきますね!
世界記憶力選手権って何をするの?記憶力競技の内容に答えるよ!