「メンタリズムの罠」を読んでみた
メンタリストのダレン・ブラウンの著書「メンタリズムの罠」には1つの章を丸々使って記憶について書かれています。
目次を確認すると、
- 記憶の宮殿
- 長い数字を記憶する
- トランプの束を記憶する
- 名前を記憶する
など書かれていて、私にとってはとても心をくすぐられる内容です。
でもたった一つの章のためだけに買うのもどうかなと思って、ネットで読んだ方のレビューをみてみることにしました。すると…
この本にある方法を練習するだけでかなりの効果があるはず
おそらく・・・(中略)この記憶の手法は役立つと思います
みたいななんとも微妙な表現が多いのです。
「良さそう」とは思っていても、結局ほとんどの人がやらないんですよね。それかちょっとやってみて、すぐに飽きたり、挫折したり。
本当に役立つ内容が書かれているのか?それとも期待外れの内容に終わってしまうのか?気になったので読んでみることにしました。
記憶の章だけでも読む価値十分アリ!
記憶に関しては1章だけですが、けっこうなページを割いてなかなかのボリュームがありました。関連付けの方法や記憶の宮殿の作り方についても実例を交えながら詳しく書かれています。記憶の宮殿の作り方に関しては日本語で詳しく書かれているものは少ないので、記憶の宮殿について書かれた良書の一つになると思います。
また数字の記憶、トランプの記憶の仕方についてもテクニックが書かれています。数字を音節に置き換えて単語に変換したり、トランプを視覚的イメージに変換したりといった方法はまさに記憶アスリートたちが使っているテクニックと同じものです。細かい部分は異なりますが、私も数字やトランプを記憶する際にはまさに同じような手法を使っています。
数字記憶とは?100桁の数字もたったの1分で覚えるテクニック
記憶の宮殿の作り方にしても、数字やトランプの記憶法についても、どれも表面的な部分までで終わっているので、記憶術がどんなものなのかを知りたい人には良いかもしれませんが、細かいテクニックを学びたい、身につけたいと思っている人には物足りないかもしれません。しかしこの1章のためだけでも読んでみる価値は十分にあるように感じました。
ダレンの記憶術は本当に使えるのか?
肝心の「この本に書かれている記憶術は本当に使えるのか?」ということですが、テクニック自体は十分に使えます!どれも記憶アスリートたちが使っている真っ当な方法ですので安心して利用してください。
私が言ったところで安心できないかもしれませんが(笑)
それでも、私も一応トランプや数字の記憶のテクニックは身につけています。
1組のトランプも1分以内に記憶できますし、数字も1分以内に80桁記憶することができます。
そしてそのテクニックもこの本に書かれていることと大して違いはありません。私に限らず記憶アスリートの人はみな同じようなテクニックを使っています。なのでこの方法は十分に使えると断言できます!
DaiGoさんが「何度も読み直した僕の聖書(バイブル)です」と言っていますが、記憶術の内容のところも何度も繰り返し読んで、そのテクニックを実践すれば、必ず使えるものになります。それくらいしっかりとした内容が書かれています。
ただし表面的な部分までしか書かれていないので、「真剣に記憶術を学んでみたい」「記憶の宮殿を作ってみたい」そう思うなら、こちらの本をお勧めします。
記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック
あとは「やるか、やないか」
ここに書かれている記憶のテクニックはどれも効果的な方法です。
あとは、これをやるか、やらないかだけです。
「良さそう、使えそう」そう思っていても、やらない人がほとんどだと思います。読んだだけで終わるのか、読んだことを知識とするか、読んだことを実用化できるレベルにするか、あとは読み終えた後の行動で変わってきます。
ダレン・ブラウンは記憶の章の中で、最後にこんなことを言っています。
記憶法を学ぶことは明らかに自信に繋がり、テスト勉強をはるかに楽しいものにしてくれる
まさにこの通りだと思います。
私自身も記憶術や記憶競技と出会い、記憶の楽しさに出会ってからは、勉強することが楽しく感じるようになりました。トランプ1組を初めて記憶できた時はすごく嬉しかったですし、できたことが自信にもなりました。
もし記憶術ついて興味を持ったなら、本を読み終えて満足するのではなく、読んだことを身につけて、実用化できるレベルを目指してみてください。そうすることでダレンが言うように、勉強が楽しくなり、自信にも繋がります。ぜひそこを目指してもらいたいと思います。