私には数字がイメージに見える
『僕には数字が風景に見える』って本があります。
円周率が22500桁言えて、外国語も10か国語話せるサヴァン症候群の人の手記です。
この記事のタイトルもそれをもじってみたんですけど、私も数字がイメージに見えるんです。
車のナンバープレートもデジタル時計の時刻も電話番号もスポーツ選手の背番号も・・・
数字を見た瞬間にイメージが浮かんでくるのです。
後天的に身についた能力
でもこれは生まれながらにして持っていた能力でもないし、サヴァンでもありません。
これを「能力」と表現していいのかもわかりませんが、完全に後天的なものです。
トレーニングによってできるようになったものです。
なんでそんな能力を身に着けようと思ったの?
どうやって身に着けたの?
そんな疑問がわいてくると思います。
きっかけは記憶力の大会でした。
ランダムに並んでいる数字の羅列・シャッフルされたトランプの束・無作為に選ばれた単語・・・
そういったものを覚える大会がある。記憶力を競う競技があるということを知ったのです。
HiRo
そう思った私は参加してみることにしました。
そしたらすごく楽しかったのです!
記憶の達人の方々を目の当たりにして、すごくかっこよく見えたのです。
数字をイメージに変換する
「記憶の達人たちはどういう風にして覚えているんだろう?」そんな疑問がわいてきました。
数字やトランプを覚える方法を調べても私が競技をやり始めた頃はほとんど情報がありませんでした。
参考になったのはこのブログでもよく紹介している2冊の本。黄色本と読んでいる2冊です。
記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック
ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由(わけ)
そして海外のサイトもチェックし、海外の記憶の達人のブログやYou tubeを見ながら独学でやり方を調べていったのです。
すると達人たちはどうやら数字をイメージに変換して覚えているらしいのです。
英語圏の人はメジャーシステムという、いわゆる語呂合わせみたいなものを使ってイメージに変換するのが主流らしいのです。
HiRo
数字のイメージが浮かぶように
そうして数字をイメージにする練習が始まりました。
たとえば「87」という数字なら、8と7のそれぞれの頭文字をとって「はな」と読んで、「花」のイメージに変換する。
きれいな花のイメージを思い浮かべる。
こんな感じで数字にイメージをつけていきました。
もちろん「87」だけでなく、「00」から「99」までの100個の数字をイメージに変換していきました。
ただはじめのうちはすごく時間がかかりました。
「87」という数字を見ても、
えーっと・・「は」と「な」だから「花」だ!
といった具合に一つ一つ考えながらになるし、「花」だとわかっても、イメージ力が乏しいので、そこから花のイメージを思い描くのにも時間がかかっていました。
HiRo
イメージがちらつくように
そんな状態だったのが、繰り返し何度も何度もやっていると次第にスピードも速くなっていきました。
「87」という数字を見ると、瞬時にイメージが浮かんでくるようになりました。
数字を見ると、瞬時にそのイメージが自然と浮かんでくるまでになっていました。
そしていつしか通り過ぎる車のナンバープレートも自然とイメージに変換して記憶するようになっていました。
はじめのうちは数字をイメージに変換する練習がてら、トレーニングのつもりで意識的にやっていたのですが、それがいつしか無意識のうちでも反射的にやるようになっていたのです。
車のナンバープレートだけでなく、デジタル時計や電話番号などを見ても、イメージがちらつくようになりました。
イメージがうっとおしい時もある
それが正直うっとおしい時もあります。
絶対音感がある人も苦労があるみたいですね。
どんな音も音階に聞こえてうっとおしい時があるようです。
ノイズまでいちいち音階に聞こえて、しんどい時もあるんじゃないでしょうか。
古畑任三郎のドラマでも「絶対音感殺人事件」というのがありますが、その中でも絶対音感を持つ人の大変さも話されていました。
絶対音感と一緒にするのもおこがましいですが、数字がイメージとしてちらつくのも煩わしい時があるものです。
2桁ずつでイメージを作っているので、5桁とか奇数になると気持ち悪かったりもしますしね。
数字をイメージにする回路ができた
えっ?英語の話はどこにいったかって?
なぜこんな話をしているかというと、
「数字→イメージ」の回路ができたというのを伝えたかったからです。
数字を見ると瞬時にイメージが浮かんでくる
頭の中にそんな回路みたいなものができたのを実感しました。
しかもこれは後天的なトレーニングによって獲得することができるのです。
そしてこれが英語回路づくりのヒントにもなっていきました。
続きのお話はまた次回へ。