メモリーアスリートの視点からTOEICの攻略法を紹介していくシリーズです。
メモリーアスリートのスキルや経験や考え方などをTOEIC(英語学習)にどのように活かしているかを、私の実体験などを交えながら紹介していきます。
この記事の信頼性・こんな人が書いているよ
・TOEIC925、英単語検定1級、英検準1級、中国語検定2級
・メモリーアスリートとして記憶力の大会で入賞経験有
・世界記憶力選手権にも出場経験有
フレーズやセンテンスで記憶する
最近は記憶の宮殿について書かれたブログも増えてきていますが、記憶の宮殿を使って覚えるものは「単語」どまりのものが多いように思います。
私のお勧めは単語よりもフレーズやセンテンスで記憶することです。
理由が2つあるので説明していきます。
記憶の宮殿の場所の節約になる
まず1つ目の理由として、単語よりもフレーズやセンテンスで記憶することで記憶の宮殿の場所(記憶の保管庫)の節約になるからです。
例えばTOEIC対策として有名なテキスト『金のセンテンス』の「はじめに」にはこのように書かれています。
「1500の単語を360の英文に凝縮した1冊です」
1500の単語を効率よく学べるように360の文章に凝縮してくれているのです。
1500個の単語を1つ1つ記憶の宮殿に並べて記憶しようとすると、記憶の宮殿の場所(保管庫)が全部で1500個必要になります。
しかし英文なら360文に凝縮してくれているので、1つの場所に1センテンスずつ記憶する場合なら全部で360個の場所(保管庫)で済みます。
1500個の単語を記憶するにしても、単語のまま覚えるのと文章で覚えるのとでは、場所の数が大幅に変わってきます。文章のまま記憶することで大幅に節約することができるのです。
メモリーアスリートのようにスラスラと記憶できる使い慣れた場所(保管庫)が1000とか2000とかある場合なら場所の数を気にする必要もありませんが、そこまでの数を持っている人は少ないと思います。
かといって単語のために1500もの場所を作り、スラスラと記憶できるレベルにまで馴染ませていくには、けっこうな時間がかかると思います。
場所の数はできるだけ節約できたほうがいいので、単語で覚えるよりもフレーズやセンテンスで覚えるのが私としてはおすすめです。
金のセンテンスに限らず、単語を文章の中に効率的に凝縮してくれる単語帳・テキストがありますので、そういったものを利用して英文ごと単語を覚えるようにしてみましょう。
HiRo
フレーズやセンテンスで覚えた方が実用的
2つ目の理由としてフレーズやセンテンスで覚えた方が実用的だからです。
単語は大事だけれど、単語を覚えるだけで英語ができる、TOEICで高得点がとれるというわけではありません。
しかしフレーズやセンテンスで記憶していると、そのままでも使い物になります。
覚えたセンテンスをそのまま使う機会はないかもしれませんが、覚えたセンテンスを「型」として、単語を入れ替えることで無数の表現を生み出すことが可能です。
TOEIC対策でいうとコロケーションにも強くなります。
フレーズやセンテンスで記憶すれば、コロケーションもそのまま吸収することができるので、パート5ではコロケーション問題は秒殺できます。
それと文章のまま記憶することで、単語がどういう使われ方をするのかも理解できます。
単語だけで覚えていると、いざその単語を使おうと思っても使い方がわからないこともあると思います。
このように単語で覚えるよりも、フレーズやセンテンスで覚える方が実用性も高いです。
単語を覚える一番の目的は英語力を高めること、TOEICやその他試験で高得点を取ることだと思います。
それなら英語力を高め、TOEIC等の試験でも力を発揮しやすい方法をとりましょう。
単語を覚えることだけが目的にならないようにしましょう。
HiRo
難易度が上がり、工夫が必要になる
一つ補足しておくと、単語よりもフレーズやセンテンスで記憶する方が難易度が上がります。
当然といえば当然ですが、単語よりもセンテンスやフレーズの方が情報量が多いですからね。
記憶の宮殿を使うときにも、どのようにイメージに変換するか、どのように場所に並べるか、そういった工夫も必要になってきます。
場所の節約にもなり、実用性も高い方法ですが、難易度が上がってしまうのが一つの欠点かもしれません。
単語を記憶する方法はネットでもたくさん書かれているのに、英文を記憶する方法が皆無なのは難易度が高いというのもあるかもしれません。
HiRo
記憶の宮殿をレベルアップさせる機会
しかし記憶の宮殿を使ってフレーズやセンテンスを記憶できるようになれば、英語だけでなく本の内容を記憶したり、スピーチの内容を記憶するといったことにも使えるようになりますし、記憶の宮殿を使える幅が広がります。記憶できる情報量も増えてきます。
記憶するものを「単語」どまりにするのではなく、フレーズ、センテンスと広げていくいい機会ととらえてチャレンジしてみるのもよいと思います。
すでに単語は記憶できる、トランプ記憶はできるという方なら、土台はできていると思いますので、記憶する情報力を増やしていって、更なるステップアップを試みてみるとよいでしょう。
自分でいろいろ試してみたけどやり方がわからないといった方は、記憶の宮殿を使って英文を記憶する方法を『英語暗唱のレッスン』で詳しく解説しているのでよければ参考にしてみてください。
HiRo