ブログは一時休止中ですが、おもしろい質問をいただいたので少しだけ書いてみたいと思います。
PAOシステムって、自然な日本語の文法にしたらPOAになると思うので、僕はPOAでやってるのですが、問題ありませんか?
こういった質問をいただきましたので、これに関する持論を書いてみます。
「PAO」って何のこと?さっぱり意味が分からないという人はまずはこちらを読んでください。
記憶術のPAOシステムってどんなもの?ざっくりと説明してみた
POAの順番でもいいと思う
「PAOシステム」というくらいだから「PAO」の並びにこそ意味がある!
こういった考え方もできなくはないんですけど、個人的にはPOAの順番でもいいんじゃないかと思っています。
PAOシステムを誰が一番初めにやり始めたのかは知りませんが、「PAO」の順番になっているのは、やり始めた人や使っている人たちが英語圏の人やSVOの語順の言語の人たちが多いからなんじゃないかなと思うんですよ。(違ったらゴメン。)
もし私の母語が英語だったりSVOの語順の言語だったりしたら、「PAO」の順番に何の疑問を抱かずにすんなりと受け入れていたかもしれません。
HiRo
言語と同じで、いろんな順番があってもいいと思う
言語にもいろんな語順があるように、イメージの作り方にもいろんな順番があってもいいと思うんですよね。
PAOシステムって、自然な日本語の文法にしたらPOAになると思うので、僕はPOAでやってるのですが、問題ありませんか?
日本人にしてみれば、このような疑問が浮かんでくるのはごくごく自然なことだと思うんでよね。
私自身もPAOに挑戦した頃にはまさに同じような疑問を抱いていましたし、実は実際にPAOからPOAに切り替えてみたこともありました。
実際にPOAの語順でやっても、違和感はほとんどありませんでした。むしろ私にはPOAの方がやりやすかったです。
HiRo
世界には「VOS」や「OSV」といった語順の言語も存在します。
我々日本人からしてみれば、「V」や「O」から始まる言語なんて、すごく難しそうに感じてしまいますが、その言語を母語としている人たちにしてみれば、それが普通であり、むしろ「SOV」の日本語の方が難しいと感じるのではないでしょうか。
言語にも様々な語順があるように、イメージ作りのシステムにもいろんな順番があっていいと思っています。
「PAO」や「POA」に限らず、「AOP」とか「OPA」とかがあっても不思議ではないと思うんですよね。
でもそれらをいちいち別のシステムとしてたら数も膨れ上がってしまいますし、基本的な考え方はPAOと変わりがないので、それらを総称して「PAOシステム」というくくりでいいんじゃないかな、なんて個人的には思ったりしています。
順番に捉われなくていい
でも日本人だからといってPAOよりもPOAの方がやりやすいとも考えていません。
イメージの作り方がそのまま自分の母語と直結してるとも限りませんしね。
PAOシステムをマスターするのは、新たな言語をマスターするのに近いものがあるので、母語を干渉させずにそのまま受け入れるのも一つの方法だと思いますし。
それに「PAO」の順番でやっている人が世界的にも圧倒的に多いので、PAOのことで疑問に思うことがあれば、人に聞いたり、ネットで調べたりすることもできますからね。やっている人が多い分、情報も得やすいです。
日本人でもPAOの順番でスラスラと使いこなしている人はたくさんいますからね。
「PAOじゃなきゃダメ」とか「PAOの方がやりやすい」とか順番に捉われすぎる必要はないと思います。
自分が一番やりやすいと思う方法を信じてみる
かなり前のことですが、私が自己流で作ったかなり独特なシステムに挑戦しているころに、本当にこのやり方でいいのだろうかと疑問を抱いていた時期がありました。
そしてあるメモリーアスリートの方と雑談してるときに、こんなことをおっしゃったんですよ。
「システムなんて別に何でもいいよ、結果が出せれば何でもいいんだよ」
この言葉を聞いて、自分の中で吹っ切れるものがあったんです。
別に形にこだわる必要なんてないなと思ったんです。
人と違ったやり方だからと言って、引け目を感じる必要もないし、自分がやりやすいと思ったら、それを信じて自分のやり方を突き詰めていけばいいなと思ったんです。
なので、質問者の方も「POA」の方がやりやすいと思ったら、それでいいと思います。
それが正解かどうかは私が決めることでもないですし、私にもわかりません。
一つ言えることは、「みんながPAOだから自分もPAOでやらなきゃ」みたいに考える必要もないですし、POAが少数派だからと言って引け目を感じる必要もありません。
自分がこっちの方がやりやすいと思ったら、自分を信じてやってみましょう。
POAでしばらくやってみて、やっぱりPAOがいいなと思ったら、その時に戻しても別にいいわけですし。
HiRo
そのチャレンジは無駄にはならない
以前の記事でも書いたことがありますが、システムをいろいろと試してみることで見えてくることもあります。
たとえそれが上手くいかなかったとしても、そこから得られるものもあります。
私もPAOやPOA以外にも1イメージの時もあれば5つのイメージの時もありました。
昨年のメモリーリーグ大会に出場した頃には2イメージで「OA」っていうのに挑戦していました。
いろいろ試してきましたが、そのたびに新しい発見がありました。
ですので記憶のシステムについて迷っている人がいれば、自分がやってみたいと思うもの、自分がやりやすいと思うものを試してみるのをお勧めします。
それが例え人とは違った珍しいシステムであったとしても、私はその背中を押してあげたいと思います。
人と違ったシステムをやるのは勇気もいりますし、時にはリスキーなこともありますが、その経験は決して無駄になることはないと思います。
ただシステムを変更するときには注意点もあるので、この記事にも目を通してみてください。
システムをいろいろといじくると、元に戻すのが大変なこともあるので、そこは注意してくださいね。
HiRo