前々回では写真や図形を記憶するにはイメージで処理をすることが大事というお話をしました。
そして前回ではイメージで処理する方法について説明していきました。
イメージ記憶に挑戦しよう!言語化せずにイメージとして処理する
しかしイメージで処理をするには視覚だけに頼り過ぎてもいけません。
写真や図形を記憶しようとするとどうしても視覚に頼りがちになってしまいます。写真や図形をどうやってイメージとして脳裏に焼き付けようかと考えがちですが、せっかくなら視覚だけでなく他の感覚も利用すればいいのです。視覚だけでなく五感をフルに活用するのです。
五感をフル活用する
五感を使って情報を受け取る
触ったらどんな感触がするのか。熱い、冷たい、固い、ザラザラするといった触覚。
舐めたらどんな味がしそうか、どんな香りがしてきそうか、耳をすませばどんな音が聞こえてきそうか、味覚、嗅覚、聴覚も含めて五感を全て利用するのです。
写真をパッと見た瞬間に視覚だけでなく、五感を使って情報を受け取るのです。五感をフルに使って処理をするのです。
そうすることで思い出す時にも、五感が手掛かりとなって、イメージが浮かんできたりします。「確かいい香りがするものがあったな」「冷たいものがあったな」といった具合に五感を手掛かりとして、そのイメージを呼び起こすことができるのです。
五感を記憶のトリガーとする
例えばこんな写真が出てきたとします。
一言で表すならキノコです。色も形もシンプルなのでイメージとしても描きやすいでしょう。しかしそこにキノコを触った触感、噛んでみた時の歯ごたえなどもイメージとして添えておくと、より記憶に残りやすくなります。
そういった記憶のトリガーとなるようなものを添えておくことで、数が増えても記憶を保持しておくことができるのです。
感情を利用する
五感だけでなく感情も利用するとよいでしょう。
写真を見た瞬間に沸いてくる感情、例えば「美味しそう」「こわい」「楽しそう」といったような見た瞬間に感じた感情もセットにして記憶しておくのです。
感情とセットにしておくことで、「確か美味しそうなものがあったな」「なんだかこわそうなものがあったな」といった具合に感情を手掛かりとしてイメージを呼び起こすこともできます。
例えばこんな写真が出てきたとします。
見た瞬間にどんな気持ちが沸き起こりましたか?
私は見た瞬間に「気持ちわるっ!」って思いましたので、その「気持ちわるっ!」って感情をそのままイメージとセットにして添えておきました。そうすることで感情が記憶のトリガーとなり、記憶を引き出してくれます。
イメージに五感と感情も乗っける
このように五感や感情も上手に利用するとよいでしょう。視覚だけに頼ろうとすると、他の感覚がおろそかになってしまいます。写真の記憶だからと言って、視覚だけに頼るのではなく、他の感覚や感情も上手に利用することで、よりリアルな記憶として留めておくことができます。
私自身も初めのうちは視覚イメージばかりに頼っていました。しかし途中で伸び悩みを感じ、いろいろと試してみるうちに視覚だけでなく他の感覚を織り交ぜてみた方がイメージとして残りやすいことに気づくようになりました。
そしてイメージを視覚だけではなく五感で受け取り、五感で感じたことや感情もイメージに乗っけるようにしています。イメージ処理の回路が出来上がり、イメージで処理することができるようになったら、次はこのように五感や感情も乗っけていくようにしてみてください。難易度は上がりますが、記憶として残りやすくなってきます。
次はイメージを順番通りに記憶していく方法についてお伝えします。