今回は記憶の宮殿に現れるゴーストについて書いた前回記事の補足的な内容になります。
記憶の宮殿に現れるゴーストは、記憶の邪魔をする悪者みたいに思われがちですが、果たしてそうなのでしょうか?
ゴーストで困るのはどんな時?
ゴーストが現れて困るのは主に短期で使いまわす場合だと思います。
例えば買い物リスト、TO DOリストのようなもの。
こういったものは用が済めばもう覚えておく必要がありません。
前のイメージが残ったままだと、間違えてまた同じものを買ってしまうかもしれません。
できれば早く消え去ってもらいたいですよね。
メモリースポーツ(記憶力競技)の場合もこれと同じです。
解答を終えたらもう覚えておく必要はありません。
次に使うときに備えて早く忘れてしまいたいものです。
このように短期間で使いまわしをしたい時にはゴーストは邪魔者になってしまいます。
HiRo
勉強に活かすならゴーストは大歓迎
短期で使いまわす時にはゴーストは悪者になってしまいますが、勉強となると話は別です。
勉強に活かす際には長期記憶にする必要があります。
「今日覚えていても、明日になったら忘れている」こんな状態だと困りますよね。
今日、明日といわず、大事なことはずっと覚えていたいものです。
すぐに忘れてしまわないようにするためにも、ゴーストには残っていてくれた方がありがたいのです。
これは『英語暗唱のレッスン』の3章の「記憶の宮殿に残り続けるゴーストは悪者なのか?」でも触れている内容なのですが、英語を暗唱できるようにするにはゴーストが色濃く残るくらいまで反復する必要があります。
「えーっと…」といちいち頭の中で考えなくても、記憶の宮殿の場所を思い浮かべるだけで瞬時に英文に関するイメージが浮かんでくる、そんな状態にすることが大事です。
これは英語の暗唱に限らず、他の勉強にも言えることです。
長期記憶にしたいものは、覚えたい内容がゴースト化するくらいまでやりこむといいです。
そして必要な時に必要な記憶をいつでも引き出せるようにしておくのです。
このように短期記憶と長期記憶とでは、記憶の宮殿の運用方法も異なってきます。
HiRo
イメージを保持する力がある
ゴーストがしばらく残り続けるというのは、それだけきちんとイメージが描けている証拠でもあります。
しばらく残り続けるくらいに強烈で、印象的なイメージが作れていることの裏返しでもあると思います。
ゴーストがしばらく残り続けるということは、それだけイメージ(記憶)を保持する力があるとも言えます。
1度使っただけで、そのイメージが3日、4日残るとしたら、それだけイメージ(記憶)を保持する力があるということなので、むしろ誇らしく思ってもいいと思います。
短期で使いまわす場合には邪魔者かもしれませんが、長期記憶として勉強等に活かす際には大きなアドバンテージになると思います。
HiRo
トレーニングしている証でもある
ゴーストが残っているということは、それだけ短期間で使いまわしていることになります。
つまりそれだけ記憶の宮殿(場所法)のトレーニングをしているという証でもあります。
意図してトレーニングをしているのかは分かりませんが、ゴーストが現れるくらいに使っているということは、もうそれだけでトレーニングになっていると思います。
ゴーストはトレーニングを頑張っている証だと思ってもいいでしょう。
HiRo
ゴーストをポジティブに捉えてみよう!
- 勉強に活かすならゴーストは大歓迎
- イメージを保持する力がある
- トレーニングしている証でもある
ゴーストは記憶の邪魔ものに感じるかもしれませんが、こんな風にポジティブに捉えることもできると思います。
ゴーストを邪魔もの扱いして、「消そう、消そう」と考えるよりも、ゴーストとうまく付き合っていくくらいがちょうどよいのかもしれません。
そんな風に思うだけで、少しは心も楽になるかもしれません。
HiRo